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2021/01/01 12:00:00

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投稿作品一覧

君の手のようなもの

ツユクサがほろほろ動いて時の流れを作る。
全身の力を失い、寝転がされた僕と、君と。
きらきらと周る、喜怒哀楽を現したボールが、
ごろごろ音を立てて、僕の口に吸い込まれていく。
`一緒に、星になろうよ`

ベガとかアルタイルと目が合う僕と、
ぐちゃぐちゃの塊になった君を撫でる、
数多の神秘を観測してきた、月明りの風。
流れ星に乗って、僕に騙され続けていた。

明かりを失った灯台を探し続けるような、
恥部の一番いいところを探り続けるような、
わけわからないって笑ってくれるような、
朧になった視界で手のようなものを掴んでいた。

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ごめん

好きになってごめん
『いいよ』なんて
許して欲しいなんて
思ってしまってごめん

あわよくば
『俺も』なんて
言って欲しくてごめん

メッセージ来るだけで嬉しいのに
会えるだけで幸せなのに
あなたの特別になりたいなんて
欲張ってしまうの。

好きになってごめん

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【詩】再会

待ち合わせの 十三時に
間に合わせて 乗った電車

空いた席を 空けたままで
ドアの側で 外を眺む

空の青は
はやる気持ち 落ち着かせて

山の緑は
はしゃぐ気持ち 迎え入れて

僕は 深く深く 座る
ドアの側の 紅のシート



背に伝わる 淡い揺れに
薄く閉じた 瞼と耳

ガタンゴトの 三連符が
徐々に 遠ざかって消えた

目を開けたら
目的地は とうに過ぎて

聞こえたのは
終を告げる 車掌の声

僕は 恐る恐る 開く
二人だけの トーク画面



開き始めた ドアの隙間
目がけ投げる 細い身体

ありったけの 「ごめんなさい」
投げたスマホ 汗ばむ手に

跨線橋を
猛ダッシュで 渡り切って

滑り込むは
十三時発の 急行 

僕は 破れかぶれ 齧る
ミント味の ガムを一つ



待ち合わせの 饂飩屋から
ストレートに 伸びる列に

一人きりで 待ち続ける
長い髪の 君を探す

「どのあたり?」と
訊くとすぐに 浮かぶ既読

「あたま」と聞き
店の暖簾 目指し走る

僕は 一人ひとり 覗く
二年前と 照らしながら



先頭から 三番目の
瞳と 今 空で触れた

杉の椅子に もたれかかる
君の髪は ショートカット

「大丈夫?」と
尋ねられて マスクを取り

「大丈夫」と
矯正した 前歯を出す

僕は 重ね重ね 下げる
丸い頭 悪い自分



飛んだ刻を カバンに詰め
二十二時に 乗った電車

空いた盤を 埋めるように
角の席に 腰を下ろす

空も山も
水墨画の 夜の町が

昼と同じ
色が香る 街に見えて

僕は じわりじわり 気付く
君に 歩み寄る想いに

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清廉潔白なんて

誰かの小さな孤独や失敗や不幸せを目にして
ああ自分だけではないのだと
心のどこかでほっとする程度の浅ましさなんて
きっと誰しも持っているはずだ

自分が喉から手が出るほど欲しくても
持てなかったものに満たされ微笑む人を見て
胃のあたりに熱かったり冷たかったりする感情が
渦巻く程度のさもしさなんて
きっと誰しも持っているんだ

誰かを羨んだり妬んだりすることくらいある

私だけじゃあない
私だけじゃ
そう思うことで心を保つことなんてきっと
誰しもあることだ

清廉潔白でなんていられない
聖人君子や聖女になんてなれなくていい
一点の穢れもないものである必要なんて
これっぽっちもない

自分の心の内の醜さも浅ましさも知り
自分はさもしい人間なのかとその仄暗さに震え
それでもそれらを丸ごと抱え生きている
きっとそれでいい

人の美しさは
傷がないことでもなければ
欠点や足りないものがないことでもない

それらの感情を知り
それらの感情を抱え
それでも踏ん張って
今この瞬間
笑って立っていることなのだと
私はそう信じている

綺麗事だって
笑いたければ笑えばいい
私も一緒に笑ってみるよ

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突き刺さる

「僕はもっと不幸ならば良かったのに」

ハレタヒ
隣の県の祖父の家へ
一人で遊びに行く息子を乗せて
長距離ドライブ

真っ直ぐ伸びてく高速道路
わたしは安全運転過ぎて
逆にアブナイ

「死ぬつもりも勇気もないけど
生きてはいたくないなあ あきてしまった」

送り出すのが不安だと告げないけれど
「晩ごはん、写メ送ってね」
と手を振った

先程送られてきた
豪華な食卓
大きな大きなステーキと
ブリの刺身に
いちごとシャインマスカット
さらに手づくりの芋けんぴと
旬のたけのこ炊き込みご飯

ーー突き刺さった棘をぬこうとする
幼い頃 おばあちゃんに連れられて
駆けずり回った 竹林
指にささった たけのこの皮の
あのうぶ毛

あれはどうやって抜いただろうか
いつのまにか いやまだ
どこかに
刺さったままなのだろうかーーーー


わたしも
ステーキ食べたい
愛猫の写メを返信した

彼はもう十八歳なのだよ
誰かの嘲笑う声がして
それでもまだ、、、、いつまでも
永遠にわたしにとっては子どもでしかなくて
俯いたまま

歯にはさまる たけのこの切れ端を
舌先でほじくっている


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【短歌】親愛なる冬のみなさま【まとめてみた】

銀紙にくるまれた冬をとりだしてほうばる前にすこし眺める




透明をかさねてかさねて神無月こんないろでも光になるのか


夏掛けにいっしょうけんめいもぐりこむコタツごっこと音も無い窓


濡れ鼠かわかしたので眠りねずミルクのふとんにくるまって尚


おや中尉あなたでしたかこの冬を鏡のように磨く役目は


十二月なにを撮っても美しく星の採取に役立ちました


枝ぶりは丑三つ時ならシカのツノ冬の昼なら空の花束


将来は研究しようと思い立つ無垢なそらほど寒いふしぎを


碧すぎて夜はとうとう紅くなる電信柱へ薪をくべよう




終わり際は初冬とおなじ匂いみたいこんな鼻ではわからないけど

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ここに通う意味

かれは 医師に 俯きながら
おれはもうだめだ

訴えた。

もう三度目だ
見捨ててほしい

医師は
取り乱さず
椅子を引いた。

わたしの意思で
あしたは捨てられません
と言い切った

あなたと
ここに通うみんなの
回復が
わたしの
あしたです

だからわたしたちを
君が
捨てないでください

喉元で
閊えた
言葉を呑み込んで

医師は
書類を
硬く握った





この物語はフィクションです。
実際の医師の発言に基づき
制作されたものではありません。

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22歳

※注意書き※

自死に対する気持ちにふれています。










自ら、
身体の内部にメスを入れ
がんばってがんばって
命というしつこいかたまりを削ぎ落とすかのようだ
結構量が多い
終わったと思ったらまた別のがある
もうしんどい、もうしんどい
早く意識よきえてくれ
死に切れぬ人のかたまり
たくさんこの街にはあるのだろう
悔しさが震えてる。
不思議だ
死のうとしてる最中にすら考えたりする想ったりする涙が出る
人々の優しさはきっとうつくしい
けれど命を削ぎ落としている刻
その人が本当に欲しかったものは
花束か?
まるでこの世とあの世を隔てるように手摺が立っている
君がいるのはあの波の中なのにな
たった一声が届かない
届いてもつたわらない
もうそれは
死ぬ以外あとがなくても
誰が責められよう?
助けなんか求められないほど弱ってしまうという気持ちを
君が知っているなら僕はなによりそれが
この世の希望と初めて微笑える



*この作品は22歳の頃に書いたと記憶している。



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こぼれたミルクをだきしめて

将来的には
ドーナツの穴を集めていきたいです

あまいカプサイシンのような
球状のキャラクターがでてくる
マンガで
ぼくはホソジマ君に
おーい、野球やろうぜ
と声をかけ、
世界を救ってしまっているような
そんなでたらめさが
今後、欲しい。
と、ちゃんと思っています

ドーナツの穴を集める
という事は
なによりクリエイティブだと
思っています

(理から作っていく それを
はたして 暴けるだろうか)

その頃には
若輩者だから
暗中模索しているのだと
逃げもせず
言葉を いいかげん、
言い訳の調合なんぞに使う事がないように
ぼろぼろの迷宮のようになった管たちを
つよく、だきしめたい

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前回どおり ― 白石 × 神谷 5 ―

四月に入っていた。
白石は机の前に座り、書類を開く。
ページをめくる。
隣の席で中村が電話をしている。
「はい、前回どおりで大丈夫です」
短く答えて、受話器を置く音がした。
白石はページをめくる。
次のページを見る。
内線が鳴った。
「白石さん、例の件ですが」
秘書課だった。
「はい」
「前回の形で進めて問題ないですか」
白石は書類を見る。
「問題ありません」
「了解です。ではそちらで」
受話器を戻す。
白石はページをめくる。
最後のページまで進む。
書類を閉じる。
ペンを取る。
日付を書き入れる。
書類を揃える。
クリップで留める。
ファイルを開き、挟む。
立ち上がり、キャビネットを開ける。
並んでいる背表紙の間に差し込む。
奥まで押し込むと、他と同じ位置で止まった。
扉を閉める。
席に戻ると、机の上に別の書類が置かれていた。
白石はそれを開く。
ページをめくる。
最後まで進む。
書類を閉じる。
ペンを取る。
日付を書き入れる。
書類を揃える。
次の書類を開く。
手続きは、滞りなく進んでいた。

#連作
#白石×神谷

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ズレの累積 ― 白石 × 神谷 1―

二月に入って、朝の空気が一段冷える。
庁舎に入り、コートを脱いで席に着く。

内線が鳴った。
「白石さん、昨日の件なんだけど」
総務課の担当者だった。受話器を肩に挟み、机の端から該当する資料を引き寄せる。
「前提は、昨日お伝えしたとおりです」
一瞬の沈黙のあと、相手が言った。
「それが、うちの課にはその認識が来てなくて」

画面を見つめたまま、短く息を吐く。
「わかりました。こちらで整理します」

電話を切り、別部署に確認を入れる。
「なるほど、そういうことですね」
「失礼しました」
「いえ」
受話器を置くとき、プラスチックが軽く鳴った。

昨日確認したはずの文言。共有したつもりの前提。
少しずつ、噛み合っていない。

間に入ると、話は先に進んだ。修正と再共有は、その場で済ませた。

「白石さんが把握してるなら大丈夫ですよね」
そんな言葉が、自然に飛び交うようになった。

反応は返さない。

昼前、福祉課で短い打ち合わせをした。事実関係を確認し、文言を整える。
「ここは、正確にしておいたほうがいいと思います」
その修正で、話はいったん止まった。別の部署の確認が必要になったからだ。
「じゃあ、午後に持ち越しですね」
誰かがそう言い、打ち合わせは終わった。

廊下の冷気を感じた瞬間、声がかかった。
「白石さん、判断もらえますか」
資料に目を通し、頷く。
「この形で進めてください」

誰も異を唱えない。
判断は、そこで止まり、そのまま先に流れていく。

午後の会議では、説明役になる場面が増えた。
「白石から説明してもらおうか」
立ち上がり、資料を手に取る。説明は簡潔で、誰かを否定しない形に整えられている。
会議は予定より早く終わった。

廊下に出たところで、上司が声をかけてきた。
「最近、助かってるよ。細かいところまで見てくれて」
「いえ」

夕方、ようやく席に戻ると、机の上には朝よりも多くの書類が積まれていた。
どれも、関わった案件だった。
一つ手に取り、内容を確認する。修正した箇所に、赤ペンの跡が残っている。

時計を見る。もうすぐ定時だった。

仕事は、まだ回っている。
ただ、
白石がいないと回らない部分が、
少しずつ増えている。
その事実は、
まだ整理されていなかった。

#連作
#白石✕神谷

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「自己紹介」としてのクリエイティブ・ライティング

田伏正雄という人間がいる。そう、田伏正雄という人間がいるのだ。このことを貴方方が否定する言われはないであろう。田伏は生物学上、男性である。しかし、女性を自認している。このことを簡単に揶揄したり、軽蔑したりしないでほしい。田伏はいわゆる性同一性障害ではない。しかし、彼のように生物学上の性と異なる性を自認し、苦しんでいる方が大勢いることが医学会でも報告されている。このことをぜひ、自分ごととして考えてみてほしい。想像力とは、本来そういうことのために使うものだ。


田伏正雄は身長190センチ、体重150キロの巨漢だ。女性的な体型ではないのに、よく女性と自認できるなと揶揄する人達がいる。しかし、女性的な体型とは何だろうか。大柄で太っていては女性的ではないのか。小さくて痩せていなければ女として考えてはいけないなんて、とんでもない偏見であり、無自覚な差別意識ほどおぞましいものはない。確かに彼は髭はおろか脇毛も腹毛もボーボーで、常に鼻毛も出ている。しかし、それが何だというのか。田伏正雄という人間がいる。ぜひ、その人間そのものに思いを馳せてほしい。


そんな田伏の望みは、そう、女風呂に入ることだ。いや、田伏正雄のような生物学上の男性が一物をぶら下げて女風呂にズケズケと入ってきた場合、周囲の女性たちはどう思うだろうか。確かに昨今、LGBTQプラスへの包摂的な措置を盾に、女性を自認する男性達が女湯や女性用更衣室に堂々と立ち入ろうとしており、社会問題として取り沙汰されている。女性だと自認するなら、女の気持ちが分かるだろう、周囲の女性の気持ちも想像してやれよ、と批判する方もいる。しかし、女性を自認しているからといって、女の気持ちが分かって然るべきと考えるのは早計である。


例えば、そうだ、貴方は詩人を自認している。きっとそうだろう。では、貴方はランボーの気持ちが分かるのか。ディキンスンの気持ちを考えたことがあるのか。貴方は詩人を体現した、詩人そのものであるような人物たちの気持ちを一度たりとも考えたことがないし、考えないのは可笑しいとさえ思わなかった。しかし、貴方は詩人を自認している。そんな貴方が、田伏正雄が女性の気持ちを考えていないといって嘲笑っている。田伏正雄という人間がいる。貴方と同じ人間だ。しかし、貴方の想像力はランボーどころか田伏正雄にさえ追いついていかない。


田伏正雄という人間がいる。しかし、いつまでも田伏正雄は田伏のままではない。月にもなれば蛙にもなる。そして、田伏に啓示が訪れる。「最後の者が最初となる」と。あれ、俺はどうやら女じゃないらしい。だって、こんなにも太っていて、髭も濃いし。そろそろ鼻毛も切らなきゃいけないし。俺は女とは違う何かだ。萌葱色の丘に、あたらしい人間が現れる。あれ、俺はどうやら詩人でもなければ小説家でもないらしい。俺は何でもないし、何にもならない。そして、その人間はこう言った。「でも引き続き、女風呂には入りたい」。そう、それが私だ。

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BAR「Creative Writing Space」

ニーズがあるやらないやら、まったく見当がつきませんが、
毎度おなじみの思いつきで、BAR「Creative Writing Space」を開業いたしました。

皆様にお使いいただけなければ、すぐに閉店いたします。
電脳空間の片隅にある、吹けば飛ぶような小さなBARでございます。

一杯引っかけた体で雑談していただけるスペースをイメージしています。
「Talk」がさほど機能していないことも踏まえ、もっとカジュアルに使っていただけたらと思っています。


【ルール】
・ワンドリンク制です。必ず何かお飲み物をご注文してからお話しください。ノンアルコールでも構いません。
・お代はいただきません。もしスペースコインをお支払いになりたくなったら、他のお客様に奢ってあげてください。
・酔っ払いすぎにはご注意くださいませ。

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批評・論考

飽和

三日目の雨は音もなく
山法師の花弁で珠となる

山肌を滑る霧の往還は
新芽の産毛の間を抜ける

落ち葉を踏む音さえ沈み
枝葉の雫のみ空気を揺らす。

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夕色泡沫、泳ぎきり、

「盗んでもいいが
ちゃんと わけて食え。」

そう書いた看板を
群れからはぐれた
波型の飛行物体、
ながめながら立てかけている
老人の眼の中には
X、Y、X、Y
Z、Z、Zの文字が順番に
ちょうど腑に落ちるテンポで
点滅している

腹ペコになれば
迷惑かけていい道理ってのは
まだまだ修行が足りねえよな。
マルコじいさん。

そろそろ 空が落ちてくるよ
あわになる 世界か あなたが。
ゆういろの あわになる
土のにおい まだ まとっているから
僕は 泡沫たちがあわい空色になって
波立ちながら揺れゆき始めても
じいさんとの おわかれが
わからないかのように
言葉で 命をつなぎとめられると
思っているかのように はなしかけていた

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淀川ブルー (lyrics)

結局また
こんなとこに戻ってまうねん
ってトムが言う

ほんまの自由は
ここにあるさかいに
ってジムが言う

「ぼちぼちが一番や」
って言いかけたハックは
鼻水すすりながら
スネアを合わせる

そんなん今さら言わんでも
俺らのミシシッピは
絶えず流れて
流れて 流れて

ぼちぼち や
今日も ぼちぼち や

十三のホール
ポリーおばはんのクッキーの匂い
メアリーの笑顔
忘れられへん
忘れられへんのや



結局また
こんなとこに戻ってまうねん
って笑いながら

せやけど淀川は
何も言わんまま
ただ流れてる

俺らのミシシッピは
絶えず流れて
夜を越えてゆく

ぼちぼち や
今日も ぼちぼち や

十三のホール
ポリーおばはんのクッキーの匂い
メアリーの笑顔
忘れられへん
忘れられへんのや



口笛が鳴く
風が鳴く
櫂みたいな人生でも
揺れながら進むんやろ
帰る場所なんて
探さんでもええ
ミシシッピが知ってる


ぼちぼち や
それでええんや
ぼちぼち や
それが俺らや

淀川は流れる
ミシシッピみたいに

忘れられへん
忘れへんで
ぼちぼち や
ぼちぼち や


https://youtube.com/shorts/_yYtNxsFXCs?si=Ce9NRYXfg_-i1KrH
full    https://youtu.be/Pr6NIdPuwto?si=9bL21lrGsk96zIpX

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見上げた空に溢れるもの

ありがとうの心はね
ありふれた景色のなかに
あふれてる

目に映るもの
愛にあふれて

感じた心
うれしくて

やさしい気持ち
に満たされて
あふれていくから

かわいくて
やさしくて
あたたかい心のなか

言葉にのせて

大切なもの
あげたい気持ち

あふれてくる

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時間がピアスになる

短針と長針を
きみの腕から
ひきぬいて
針を耳朶に差し込んで、あそぶ。
人に知られたら
ちょっとまずい
この頃一分があまくて
苦しいの
火急の欲望に駆られて
わたしは喉を生む
少女の頃
うなじに刻んだ傷より
深くさりげない
白い蚯蚓ばれのような
あそばれてみたい
あなたに
秒針の針に
ちくり、と
やわらかく痛く
時間がピアスになる。

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セブンス


シの音が刻まれてゆく

si si si si si si si

アナタから7番目です

バナナが一本

蛇の脱皮はいかがですか

コンドミニアムに行くのは
*回目

7本のラッパが
捨てられている

雨の降りはじめの
交差点の

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小鳥が死んだ夜

目が覚める様なブルーの羽色と、コロっとした体型が愛くるしい、マメルリハというインコを知った時、私は一目で虜になった。

マメルリハの雛が入荷したと知って、ベビーカーに子供を乗せて、遠くまで買いに行った。

小さな紙の箱に入れられた雛が、カサコソと動く度に、空気穴から中を覗いて、動いているのを確認しながら帰った。

昼間は3時間おきに粟玉という、雛の餌をスプーンであげて、入れ物を毛布に包んで大切に育てた。

ゴンと言う音と、何かが床に落ちる音がして、その音の方に振り返ると、マメルリハがドアにぶつかって下に落ちていた。

掌に乗せて、何度名前を呼んでも、ぐったりとして目を瞑り動かなかった。

亡骸をティッシュで包み、クッキーの入っていた、青い花模様の小さな箱に入れ、枕元に置いた。明日、庭に埋葬するまで、自分の側に置いておきたかったのだ。

豆電気の仄暗いオレンジの灯りの下で、箱からそっと取り出し、両手で冷たくなった体を包みながら泣いた。

隣で寝ていた夫が寝返りをうち、私の方を見た。そして何も無かった様に背を向け、夫の寝息と時計の秒針の音だけが暗闇に響いていた。

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コロの茶色

私が幼稚園の時に、知り合いの理容店で子犬が生まれた。そこで母がオスの子犬を一頭もらってきた。

茶と黒が混ざった毛足の長い、まるまるとした元気な子犬だった。そんな見た目から、名前はコロと名付けられた。

コロはいつも台所の掃き出し窓を開けると、父がペンキで塗った緑色の屋根の犬小屋から出て来て、伸びをしながら、しっぽをパタパタと振っていた。

母が茹でた鶏皮を、奥歯でクチャクチャと噛んで、美味しそうに食べていた。

家に来て9年目の夏、コロは突然亡くなった。コロの苦しそうな鳴き声が聞こえて、急いで窓を開けると、犬小屋の中でもがいていた。

裸足で側に駆け寄って、何度か名前を呼んだが、すぐに動かなくなった。まだ温もりのある身体を擦りながら、無理だと分かっていながら、コロの名前を呼び続けた。

亡骸を物置に寝かせて、薄っすらと目を開けたコロの横顔を眺めていた。明日には消えてしまうと思ったら、その姿を遺しておきたいと思った。

図工で使っている、絵の具セットを持ってきて、画板に画用紙を載せて、コロの前に座った。

茶や黒や白を混ぜて、コロの茶色を探しながら、鉛筆で描いたコロに載せた。

私はコロの胸元の白い毛がとても好きだった。その胸元を白く塗る時に、胸元を撫でられながら、目を細めているコロの顔と、柔らかく指に絡むような白い毛の感触を思い出した。

コロを描き終わると、背景を淡い水色に塗った。その色はその日の空の色と一緒だった。

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点と線


あのね
しあわせって点だと思うの
線ではなく点



持続可能なもの つまり線ってのは
もはや日常でしかなくって



瞬間 心が明るくなったり
飛び跳ねたくなるくらい
ウキウキウォッチングだったり
優しいあったかい気持ちになったり
ホッコリ癒されたり




そういうのを多分きっと
しあわせって呼ぶのよ








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04.11:diary


右に曲がる男がいた
黒い帽子に黒の背広

左に曲がらない男がいた

指さす少年がいた

飛んでる鳥は三羽である

公園にいくならまっすぐだ

恐竜の足跡は
紫の土を拒んで

塩辛い水は白くない

この世界では
電線の数だけが
虚実ではないという虚実

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一時間で詠んだ即興川柳たち

葉桜も帽子を被る春うらら  
季節の首絞める手つき押花   
なだらかな坂を登れば海と亀  
跫と書いて真夜中にひとを待つ   
卓上に南瓜の種が芽をだした   
開け放ち通る風グァテマラ旨し  
夏という女もいたマリンブルー   
ペットボトルの蓋回し指を舐め   
ヒマラヤを台所にて料理する 
春とうららを分けたとて春ばかり 
墓に刻む名ばかりの芳名録 
綾鳥が糸から飛び立つ黄昏 
朝刊を運ぶ足音雨を避け 
弁当箱に星を埋める朝焼け 
塩ジャケ包む銀紙の沈黙
掌に梅の香塗す握り飯 
割り箸に何処から来たか尋ねる子 
天井は裏か表か悩みつつ 
使わぬテレビ猫の寝台列車 
物置きにトーテムポール眠り姫 
玄関に乾燥わかめぶち撒けて 
ピザの具に悩む平和ノ祈りたち 
海岸線は猫の背に爪をたて 
大漁旗死に絶えてトランポリン 
十円のギザをなぞりて爪を破る 
生きる為魚を干せば光差す 
缶コーヒーの凹み神が踏みゆく
雲梯を空に浮かべて星渡る 
戸棚からフランスパンが雪崩れ落ち 
日記では青鹿毛奔る六月よ 

【終わり】

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甘く焦げる


四拍子 裏打ち メトロノーム
三番ホーム 発車メロディ
雑踏 ヘッドホン 混ざる
甘い やりとり 重ねても
既読 ついた メッセージ
返信 待つのも 嫌いじゃない
じりじり じりじり じりじり
好きが焦げてく
カラメルみたいに煮詰まる

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おばさんは何度だって起き上がる

おじさんは眠らないと
何処かの誰かが言っていて
おばさんは起き上がる
仕方なしに何度でも

ホントウノゼツボウを知らない奴こそ
簡単に諦めて寝て起きない動かない
それか社会の歯車ゾンビになるだけさ

おじさんたちは忘れる
寝てることもお酒飲んだ事も
ギャンブルしても誰かを抱いても
楽しかったと言われること
3.2.1.ぽかーーんって。
何より一番最初に忘れるのは


おばさんは元・乙女だったってこと
いや違うは
おばさんは、永遠に乙女だっていうこと


おばさんは何度だって
たちあがる
おきあがる
必要か必要じゃないかなんて
問いかけ不要
自問自答すらしませんわ

おきる
たべる
たべさせる
ねる
おばさんはくりかえす

おじさんが悲哀な背中を
いくら丸めようが
鼻で笑えたりするのです






まー、いまは、

おじさんがー おばさんがー

などと書こうもんなら

コバエがあらわれ騒ぎたてるので

ひっそりかくしかないのです


あいする おじさん げんきですか
こうみえて
ねてもさめてもあいしてますよ
ぜったいちょくせついいませんが。

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きくらげ ーー 巨大娘小説 ーー


きくらげ

                             笛地静恵

【ノート】R18の「巨大娘小説」です。成人してから、読みに来てください。過去からの発掘品です。製作年代は不明ですが、三省堂の緑色の罫線の四百字詰め原稿用紙十八枚に、書かれていたものです。数十年前のものでしょう。すでに高木貴子が登場しています。未完成の状態でしたが、今回、一編の作品としてのまとまりをもたせるために、加筆・訂正を施しました。古くからの読者に読んでいただければ、それだけで幸甚です。笛地静恵 拝(二〇二六年四月十四日 ホルムズ海峡封鎖の報をききつつ)

1・高木貴子

「わるいけど、先に帰るね」
「いいよ、あとは、やっとくから」
 放課後の教室の掃除の時間が、延びてしまった。遅くなった。当番の班のうち男子生徒が三人とも、サボって帰ってしまったからだ。あとで、とっちめてやらなければならない。
 高木貴子(たかぎたかこ)は、赤いランドセルの紐を肩にかけながら、長い黒髪を靡かせて、教室から飛び出していた。「廊下を走るな」という手書きのポスターの前を、全力で疾走した。バスの時間がある。分教場前から麹池村(いのまたむら)役場への便は、一時間に一本しかない。
仕事がある。遅刻できなかった。
 乗客は少ない。楽に座れた。
深呼吸をした。ふと体操服の脇の下から、自分の汗の臭いがぷんとした。鼻にしわを寄せた。不快だ。体育では、グラウンドを何周もした。炎天下だった。しぼられた。でも、まあ、いい。お兄ちゃんが、喜んでくれるから。変な趣味だと思うけれども。人が好きな物などは、人それぞれだ。
あのエッチで、変なひと。
思い出しただけで、口元から笑みがこぼれる。
かわいいから、つい気を許してしまう。言うことを聞いてしまう。少しは厳しく躾ないと。そのうち、男子たちのように、つけあがるかもしれない。
まあ、今のところは、礼儀正しい。小さくとも、子どもではない。同級生の男子は、まるでガキだ。相手にならない。お兄ちゃんは、その点は、実に紳士的だ。いきなり、胸に触ろうとしないし、スカートもめくってこない。もっとも、スカートの縁まで、手が届かないかもしれないけど。
ともあれ、礼儀作法が、おとななのだ。
麹池菊池彦(きくちきくちひこ)。初めて会ったときは、びっくりした。こびとがいた。童話の中でしかあったことがない存在だ。話には聞いていたけど、縮小人間の本物を見るのは、生れて初めてだった。赤ちゃんのように小さい。
けれども、絶対に子どもではない。おとなの顔をしている。口の周りの髭の剃り跡が青い。お父ちゃんと同じだ。
背丈は、貴子の半分以下だ。手足も同じ比率で小さい。ただおとながそのお母ちゃんの体形で小さくなったのだ。たとえば。小さな手に、小さな指、小さな爪までついている。生きている人形だった。
気持ちが悪いという違和感と、かわいいという気持ちが、同時に心の中の交差点でぶつかりあった。抱っこしたい。後者が勝利を収めた。
日常生活の世話だけをするという条件で、仕事を引き受けた。家が貧しいのは分かっている。お父ちゃんのからだが弱い。田畑の農作業は、きょうだいも手伝うけれども、原則として、お母さんの手だけが頼りだ。弟も妹もいる。お金を稼ぐ必要がある。
麹池(きくち)の庄屋様から、提示されたお給金の金額は、とても良かった。あとで分かったが、口止め料も入っていたのだ。それに、お兄ちゃんが、本家にないしょで、別にお小遣いをくれるときがある。みな家に入れる。お母さんが喜んでくれる。嬉しかった。
お父ちゃんは、縮小病の麹池菊池彦(きくちきくちひこ)のからだに、万一、異常が生じても、それに関しては、高木貴子は、一切の責任を負わないという誓約書を、本家の主に書かせた。
お父ちゃんは、病気で体が弱いのだけれど、交渉の席では、正々堂々としていた。戦前の生まれでも、しっかりと教育を受けている。
娘は看護婦ではない。病人の看護はできない。断言した。大胆村の庄屋様を相手にして、一歩も引かなかった。本家もその点は、了承していた。
麹池菊池彦の健康面については、村で唯一の診療所の医師と看護婦が巡回して、監視する。いざという場合には、そちらが全責任を持つ。その代わり、菊池彦の存在は、絶対に秘密にする。口外はしない。約束した。互いに署名した。大胆村の司法書士が立ち会った。法的に正式なものだという。
交渉は成立した。
貴子は、そんなお父ちゃんを尊敬している。
たしかに、菊池彦お兄ちゃんは、前の大戦で、からだが小さくなる敵の細菌兵器に戦場で感染している。縮小病というそうだ。全国に患者がいる。他の人にはうつらない。先生が授業で言っていた。安心だった。
「お国のために戦い、病気になった兵隊さんです。尊敬の念を持って、接してください。くれぐれも、いじめたり、からかったりしては、いけませんよ。わかりましたね」
「はあい」
高木貴子も、元気に大きな声で返事をした。
お兄ちゃんは、大胆村(だいたんむら)に来た最初の縮小人間だった。
高木貴子は、お兄ちゃんのことを考えながら、赤いランドセルを足の間に挟んでいる。バスが揺れる。股間に当たる。お兄ちゃんの頭が、そこにあるような気がする。あの舐め犬め。いつもあの舌に負けてしまう。体操服のスポーツブラの先端に、乳首がこすれている。かゆい。立っているのだ。
このごろ、自分のからだは、女なのだとふと感じる瞬間がある。少女の時代はすぎたのだ。お兄ちゃんのせいだ。しかし、憎めない。可愛いから。自分を慕っている。心から頼りにしている。それが、しみじみとわかるのだ。
貴子は、もともと子ども好きだ。めんどう見がいい。神社の裏手でも、谷川でも、祭りの晩も、村の寄り合いの席でも、村の子どもたちと遊んでやっていた。おとなたちのじゃまにならないようにした。その光景を見られていたから、本家に雇われたのだろう。
お兄ちゃんとは、長い時間をいっしょにくらしている。どうしても情が移る。二人だけの秘密もできた。両親にも、級友にも、先生にも、だれにも言えない。胸がせつない。
バスを降りた。急な坂を、さらに大股で駆けあがる。
森の木陰から、人面犬がでてきた。犬のからだに、しけたおじさんの顔がついている。小さい。子犬ぐらいしかない。先の遺伝子戦争で、人間と犬の遺伝子を掛け合わせて作られた。当時は、敵の陣地を偵察するなどの情報活動に使われたらしい。すっかり、野生化している。
「おんなだおんなだおんなだ」
「あっちにいきなさい」
貴子は蹴飛ばそうとした。逃げられた。
「食えるかな食えるかな食えるかな」
足元につきまとってくる。スカートの中をのぞこうとする。エッチな奴だ。
「うるさい」
ブルマの腰のベルトに、護身用の鞭銃がある。抜く手も見せぬ早業。しゅるんと延びた黒い蛇のような鞭。犬の顔面をしたたかに打った。
「きゃんきゃんきゃん」
泣きながら逃げていく。
「弱虫の癖に」
森の中に白い西洋館がある。ここが目的地だ。お父ちゃんたちは、異人館と呼んでいる。長いこと人が住んでいなかった。庭は荒れ果てているが、建物自体はしっかりとしている。雨漏りがすることなどもなかった。
四方に高い塀を巡らしている。有刺鉄線がある。壁や建物の煉瓦が太陽光を受けて発電する。それを流している。人面犬も人狼も人猪も入ってこられない。鉄壁の守りだった。麴池村のある夜溝山脈は、北の暗黒の塔の領土まで伸びている。いろいろな怪物が、それを伝って入りこむことがあった。治安を乱して、民衆の不安をあおるためだ。停戦下であっても、警戒は必要だった。
 貴子は、門柱の通話機で、小屋の源蔵を呼び出した。
遠隔操作で門が開く。
玄関は豪華である。村には珍しい人馬車の駐車場がある。今は使われていない。
 分厚い曇り硝子の向こうで、小さな人影が動いている。お兄ちゃんが、貴子を待っているのだ。
「ただいま」
 大きな声を出した。扉が開いた。
「お帰りなさい」
 小さな甲高い声が出迎えた。

2・麹池菊池彦

 授業で体育がある。高木貴子は私服に着替えない。そのお母ちゃん白い体操服と、紺色のブルマという服装で帰宅する。麹池菊池彦(いのまたきくひこ)の希望の通りだ。
白い体操服は、首と袖回りが紺色である。ブルマの腰の脇には白線が入っている。いずれも学校指定の意匠である。菊池彦らの時代と同じものだ。貴子と同じ学校の卒業生である。
築五十年に近い。古い二階建ての西洋家屋だ。森の中にある。近くに家はない。昔は、異国の牧師様が住んでいた。戦争が始まって帰国した。そのあとを、本家の先代が安く買い上げたという。
山の上の一軒家である。麹池村役場のある大胆村の中心部からは、かなり離れている。麹池の本家による、一種の隔離政策だ。空気も水もきれいな場所。そうはいうが、本心は見え透いている。麹池家の菊池彦のみじめな姿を、村人の眼に晒したくはないからだ。
菊池彦としても、あえて人前に出るつもりはない。まして旧友たちに、今の自分のからだを見られるのは、耐えがたい。彼の要求とも合致した。傷病兵として屈辱の帰国をした。祖先の英霊たちに顔向けできない。麹池家は、代々、武人を輩出するので、有名な家系だった。
ともかく本家の兄は住む場所を与えてくれた。文句を言う筋合いはない。麹池家は、長男が継ぐ。次男、三男は戦死した。四男が貴彦だ。末っ子として甘やかされたと、唯一の女きょうだいである姉には、いつも言われる。頭が上がらない。
力仕事には、下男の源蔵がいる。源蔵の選択には、兄の黒い笑いをきく。源蔵は、こびとなのだ。貴子と比較すれば。お腹のあたりまでしかないだろう。しかし、今の菊池彦には、頭一つ分は大きい巨人である。全身に筋肉が盛り上がっている。
人猿だ。類人猿と人間の遺伝子の混合体。陸戦の兵士として産まれた。生物兵器である。からだが頑丈だ。戦後も肉体労働に各所で活用されている。まあ、いい。酒さえ飲ませていれば、おとなしい性格だ。人語も解す。菊池彦の命令には従順である。庭の小屋に住んでいる。
そして、日常のこまごまとした世話には、高木貴子がいた。
開いた玄関から吹き込んでくる山の夜風が気持ちいい。真夏の午後の熱気は日が沈んでから、ようやくに和らいできた。
 高木貴子が着替えないのは、菊池彦が、膨らみ始めた体操服の胸元に顔を埋めて「校庭の土埃と太陽の匂いがする」と、泣いたからだ。懐かしい学校時代を、強烈に思い出させた。もう二度と手が届かないものだ。遥かな高みにあった。それが、地上に降りてきたのだ。号泣した。貴子は優しい性格だった。同情された。いっしょに涙を流してくれた。
貴子は、バスの停留所から急な坂道を歩いてくる。女の子の甘い匂いと、夏の太陽の香りがする。
菊池彦の顔は、ふくらんだ貴子の胸の谷間に位置する。向かって右隣り。学校名と学年と組と名前を書いた名札がついている。校章は、紫と黄色の糸の刺繍でできている。これも、昔と同じだ。細い筆文字で氏名が書かれている。貴子の父親の達筆だった。
貴子に床へ下ろされる。二人で並んで立つ。かつても子ども部屋として使われていた部屋のようだ。机と寝台と衣装箪笥がある。
貴子の紺色のブルマの股間が、ちょうど目の前にくる。
 もしも、スカートの日であれば、天蓋の中に、菊池彦はすっぽりと隠れることができる。学校指定。襞の多い茜色の生地である。
「ほうら、おいで、村にサーカスが、来たのよ」
 貴子はスカートの前を持ち上げる。サーカスのテントという見立てだ。彼女は、こういう遊びをいくらでも考えつく。飽きない。
 左右に太ももがある。白い大木の間に、菊池彦は楽に入ってしまう。背を屈めることはない。
温かい空気が溜まっている。今日の一日を、勉強や運動に激しく動き回ってきた。美少女の香りだ。見上げると白い木綿の下着がある。白い木綿は、貴子の汗とおしっこを、やさしく吸収している。
菊池彦の大脳には、暗黒の妄想が、いっぱいにつまっている。耳の穴から溢れそうだ。縮小病が、誇り高い高潔な自分を、最低の下劣な人間に変身させた。忸怩たる思いがある。だが、元に戻れない。この境遇を生きるのみだ。
 あれも悪くないけれども、紺色の肌に、ぴっちりと張り付いたブルマの、ぱっつんぱっつん感も、悪くないではないか。
高木貴子は、麹池菊池彦の目の前に、仁王立ちになっている。くびれたブルマの腰に、両手をあてがっている。彼我の大小を悠然と比較している。
「お兄ちゃん、ちっちゃいね」
二人だけの儀式が開始される。
「お姉ちゃんは、大きいね」
 お兄ちゃん、お姉ちゃんと呼び合う。
二人で自然に決めたことだ。
菊池彦が見上げる。体操服のふくらみの向こうから、貴子の笑顔が、見下ろしている。

3・縮小病

菊池彦たちは、初めから気が合った。
高木貴子は、尋常高等小学校の六年生。十二歳である。背丈だけでも、菊池彦の倍はある。
麹池菊池彦は、二十四歳。学徒動員で、大学四年生のときに大陸に徴兵された。二年間の戦歴のあと、縮小病に罹患した。本土へ搬送された。陸軍病院で闘病中に終戦の日を迎えた。
貴子とは、二倍の年の差がある。独身である。
見下ろされている。黒い瞳が丸く大きい。底に光がある。黒く深い湖のようだ。見つめられていると、飲みこまれそうなきがする。
大胆村でも評判の美少女だ。足が長い。教室の女子の中でも、長身の部類だ。この山深い里は、水のせいか女子の成長が速い。男子よりも発育が良い。貴子は、その代表選手のような存在だ。健康優良児として、国から表彰されたこともある。
だいたい大胆村の子どもは、昔から都会よりもませていた。耳学問の場があった。男子は若衆宿、女子は庚申様。少し年上の同性の先輩から、おとなを介さず、色々な知識を直接に仕入れる。男女の話もある。
 菊池彦は両手を上げる。「抱っこしていい」という合図だ。これがないかぎり、貴子が菊池彦を持ち上げることはない。縮小人間であっても、一人の人間として、人格を尊重されている。人形あつかいは、されたことがない。
 菊池彦は、いろいろと不快な事件があった。すっかり人間不信となってしまった。巨人の世界は生きづらい。恐怖に満ちている。いたずらをされたことも、何度もあった。自分の周囲一メートル以内に近寄らせる人間は、もはや貴子だけになってしまった。気を許せる。
 しかし、高木貴子にも、巨人の力がある。菊池彦の脇の下に両手が入る。ひょいと持ち上げられる。力を入れているようには感じられない。子猫や子犬を扱うのと、同じような感覚なのだろう。菊池彦の体重を感じていない。軽々と空中へ抱き上げられる。高かった白い漆喰の天井が近くなる。
菊池彦の素足は、ブルマの前あたりに、ぶらぶらと垂れ下がっている。おとなとこどもの差がある。
「お兄ちゃん、かわいい」
体操服のやわらかい胸の谷間に、再びだきしめられる。汗がじっとりと沁みている。
しばらくの間、寝台の上で抱き合った。緑色の保護布がかかっている。厚手の生地だ。汚れたら洗えばいい。四方に猫の足の形をした木の足がある。頑丈なものだった。二人で暴れても、びくともしない。
ブルマから延びた太ももに跨っている。大木のような太さがある。生足は日に焼けている。固い。けっこう筋肉がついている。貴子は足が速い。五年生の秋の運動会では、一等賞をとった。本校で実施される村落対抗のリレーでは、大胆村を勝利に導いた立役者だった。
菊池彦は、体操服とスポーツブラの上から、貴子の胸を揉む。柔らかくて固い。筋肉質だ、かなり力を入れても平気である。もちろん成長の途上なのだが、今の菊池彦には、世界一の巨乳である。手に余る質量がある。乳首がこりこりと立っている。存在を主張している。指で摘まむ。指先で回転させる。乳肉へ押しこむ。ボタンのようだ。貴子を感じさせる。敏感なスイッチである。
貴子の鼻息が、菊池彦の顔にふってくる。両腕にこめた力が、次第に強くなる。二の腕は菊池彦の太ももよりも、二回りは太い。筋肉がついている。運動で鍛えているのだ。圧迫される。両手が乳房に押し当てられる。菊池彦の顔と貴子の胸が密着する。菊池彦の息が苦しくなる。さらに力が増大する。ふりほどけない。
菊池彦は、もがいた。
「あ、ごめん、苦しかった」
 解放された。ようやく息がつけた。貴子が、夢中になってしまったのだ。高木貴子という名前の柔らかい肉の海に潜っていた気分だ。
こういうとき、菊池彦は、貴子が、ちょっとだけ怖くなる。彼女は、菊池彦に対して、その気になれば、なんだってできるのだ。たとえば、さばおりをする。肋骨がぼきぼきと折れるだろう。
「このぐらいなら、いいかな」
「うん」
 ここにいるのは、貴子だ。だから、何の心配もいらないのだ。

4・キス

「お兄ちゃん、キスしましょ」
 貴子は、キスを覚えたばかりだ。菊池彦が教えた。
貴子は、知りたい季節に入っていた。
「お兄ちゃん、キスしたことある」
「あるよ」
「教えてくれない」
始めは拒んだ。だが、強く迫られた。懇願された。力づくで来られると、拒めない。
軽い遊びの一種のつもりだった。
こんなにも、本気になるとは思わなかった。いつも求めて来る。
髭はきれいに剃っておかなければならない。菊池彦は、大きな剃刀で二度剃りをする。毛根が残っていると、「ちくちくする」と文句を言われる。
 はじめは、小鳥のついばむような軽くやさしいもの。
世界一、やわらかいものが、菊池彦の唇に触れる。貴子の口は、縦横ともに菊池彦の倍はある。厚みもある。貴子の唇はふっくらとしている。菊池彦の上下の唇から、顔の下半分まで、彼女がその気になれば、口の中に入ってしまう。でも、今日はそこまではしない。
すうすう。おだやかな鼻息を感じる。彼女の大きな両手が、菊池彦の薄い両肩に乗っている。手の重さを感じる。でも、黙って耐える。弱音を吐きたくはない。男のけじめだ。そっと目を開く。
貴子からは、「目を閉じているように」と、命令されている。守らないと叱られる。
キスされて、うっとりしている菊池彦の顔を見るのが、好きだという。それは、「貴子だけの権利だ」という。
「まつ毛が長いのね。かわいい」
ほめられる。
 だんだん、激しくなってくる。始めは舌先を、おずおずと差し込んでくるぐらい。段々、大胆になった。
二人の舌の粘膜をからめる。濃密な性の快感。未知の世界。
気持ちよさが、少女を夢中にさせて行った。
物を食べる。言葉をしゃべる。舌の第三の機能を発見し探検していった。好奇心旺盛だった。
一度、そうとわかると、ためらわなかった。どこまでも行く。
貴子の舌が、菊池彦の口の中に入ってくる。
菊池彦が、教えた方法だ。
 貴子の舌が、菊池彦の口の中に充ちる。舌の筋肉の力で口腔内を蹂躙される。前歯、奥歯。舌の裏側。顎の裏を舐められる。くすぐったい。頬の裏側。貴子の唾を飲みこむ。ジャムの甘い味がかすかにする。貴子が食べたパンの味か。陶然とする。
 大きな両手で菊池彦の全身を愛撫してくる。菊池彦も小さな両手で同じようにする。楽しい。触りがいがある。山や谷がある。女の子のからだという大地は、豊かに起伏している。
「ふうふうう」
 息が荒くなる。体温が高い。感じてきた。
「ああ、まだるっこしい」
 貴子は体操服を脱ぐ。脇の下にたまっていた汗の香りが、もわりと菊池彦の顔にふりそそぐ。高温多湿。夏の風だ。
スポーツブラまで、一気に外してしまった。伸縮性のある半透明の生地だ。
美しい白い処女峰があらわになった。
 菊池彦の小さな手で、「直接、素肌に触れられる方が。好き」だという。
 菊池彦も、服をぜんぶ脱がされた。どっちみち、だぶだぶだ。菊池彦の体に合う市販の服はない。
子ども時代の。もう着られなくなった古い下着などを、貴子が器用にお裁縫で仕立て直した。衣装として利用している。昔の上の下着が、頭からかぶると、太ももの中間まで来る。ちょうど、からだを隠すことができる。すぐに脱げてしまうけれども。
 パンツは、さすがにこばんだ。これも赤ちゃん用のそれの寸法を縮めた。ゴムを新たにつけたものだ。
「いいよ、自分でやるから」
 両手で前をかばった。
「いいの、お姉ちゃんに、まかせなさい」
 腕をふりはらわれた。すごい力だ。簡単にふりほどかれる。貴子としては、そんなに力を入れたわけではない。それなのに、手首から先がしびれる。
小さくなるということは、こんなにも弱くなるということなのだ。しみじみする。少女が、怪力の巨人に変身している。貴子も、彼我の差を認識しているのだが、ときおり無造作な動作になってしまう。
全裸となった。そして、また抱き合った。全身を愛撫する。彼女は菊池彦の背中から、お尻を好んだ。毛が生えていないからだろう。

5・赤ちゃんごっこ

「ねえ、赤ちゃんごっこ、しましょ」
それが、高木貴子からの誘いの合図だ。第二幕の開始だ。
菊池彦は、貴子の膝の上にだっこされる。太ももの直径は、馬の背中ぐらいある。菊池彦は、それにまたがっている。
「あたしが、お母ちゃん。お兄ちゃんは、赤ちゃんよ」
この態勢だと、菊池彦の口が、ちょうど貴子の胸元に来るのだ。
「赤ちゃんは、お母ちゃんの。おっぱいを、飲むのよ」
 貴子の胸は、ふくらんでいる。乳首が固く、くっきりと立っている。
「ほら、お母ちゃんのおっぱいよ」
 菊池彦は、向かって右の乳首に、ちゅっとキスをした。
始めの挨拶だ。二人だけの儀式だ。
「うふふ」
貴子が、笑う。
「くすぐったい」
「吸って」
口に含んだ。
 ちゅう、ちゅう。吸っていく。二人のお気に入りのプレイだ。
「いっぱい飲んで、大きくなるのよ」
 後頭部の髪を撫でられた。
彼女の手は、菊池彦の頭部を鷲掴みにする。ミカン一個分ほどにしか感じていない。頭蓋骨だって、卵の殻のようなものだろう。簡単に握り潰せる。
 見上げる。貴子の、ふっくらと肉のついた顎の下側が見える。頬が丸い。
菊池彦は舌を使った。乳首の周りで回転させる。
「ああ、それ、気持ち、いい、やめないで、続けて」
 貴子は、寝台の上に座った状態から、菊池彦を胸抱いたお母ちゃん。寝台に寝そべっていった。布の下の枕に頭を乗せた。
菊池彦は、貴子の胴体に乗っかる状態になる。全体重を乗せることになる。しかし、貴子は、息苦しさを覚えることはない。安らかな呼吸をしている。それにつれて、ふくらんだ女の子の白いおなかが、上下する。菊池彦は、それに揺られている。右から左に移る。
途中で胸の谷間を舐める。巨体がびくんと跳ねる。左も同じようにする。
「あたしね。学校で授業を受けながら、いつもお兄ちゃんのことを、考えているのよ。いけない子でしょ」
「いけなくは、ないと思うけどな、ぼくも、そうだから。ひとりのときは、いつも貴子のことを、考えているもの」
 ほんとうだった。嘘はついていない。そして、孤独な時間は、いくらでもあった。
「そうなのね。うれしいな」
 また抱擁された。ずっしり。貴子の腕の重量が背中に乗っている。
 貴子の肌の匂いをかいでいる。体温が高い。最高級の肉の布団の上だ。菊池彦は、うつぶせの態勢だ。ペニスが、貴子の滑らかな下腹部の皮膚に当たっている。気持ちがいい。立っている。
「あれ、お兄ちゃん」
 気付かれた。貴子が身を起こした。
「よいしょっと」
 貴子は、ときおり年よりじみた掛け声を出すことがある。お母ちゃんの真似のようだ。口癖になってしまう。
 菊池彦は敷布の上に寝かされた。
 観察される。
「立ってる。気持ちいいのね、今度は、あたしが、してあげる番よね」
貴子は、菊池彦の性器を、じいっと見つめた。視線の刺激だけで、完全に勃起した状態に近くなってしまう。貴子の感想は冷徹なものだった。
「かわいい、ちっちゃい」
 ちょっとだけ、男性の自尊心が傷つけられる。仕方がない。事実なのだ。貴子の中指の方が、長くて太いだろう。
「かちん、かちん。人間のからだが、こんなに固くなるなんて。不思議。海綿体に、血液が溜まっているんだよね。勃起って言うんだ。学校の保健体育の授業で習った」
 笑っている。面白いおもちゃを与えられた純真な少女の顔。
指先で亀頭の裏側を押される。びん。跳ね返る。
「おもしろい」
 何度も試された。
「毛も生えていて、おとなだね。お父ちゃんと、同じ」
 陰毛を指で梳かれた。
 そして。
「いただきまあ~す」
 小さいから、いいこともある。貴子が、くわえてくれた。

6・ふぇらちお

ぱくり。高木貴子の口の中は、濡れて温かかい。気持ちがいい。根元まで一気に飲みこまれる。それでも、十分にゆとりがある。苦しそうな顔はしない。腰が自然に動いてしまう。それでも、すましている。菊池彦が、大好きなのを知っているのだ。
菊池彦は、ますます腰を動かす。貴子は、すべてを受け入れる。苦しそうではない。えずくことはない。
こんな些細な運動でも、菊池彦はすぐに疲れてしまう。縮小した肉体は弱いのだ。
「それで、おしまいなの。それじゃ、こっちから、行くわね」
 菊池彦を締め付ける口の力が、強くなったり、弱くなったりする。じゅぼ。じゅぼ。湿った音がする。唾を溜めている。
潤滑油となる。前後の動きがさらに激しくなる。どこをどうすれば、菊池彦が気持ちよくなるか。もうよくわかっているのだ。裏側の肉襞の集まった部分が、菊池彦の弱点であることも、知悉している。弄ばれている。
貴子の頭部が上下に動く。黒髪が、菊池彦の下半身に垂れてきた。くすぐったい。何度も指で耳の後ろにかけている。
 貴子の舌が、菊池彦のまわりを回転している。舌の裏側も使っている。感触が違う。女の子はませている。貴子の技術は、本物だった。快感を与えてくれる。
女性雑誌の特集記事で、勉強したという。庚申様で、持ってきた先輩がいる。皆で回し読みをした。
 貴子の吸引力は強い。
 そんなには、持たない。
「行くよ」
 貴子は、くわえたお母ちゃんで、こくんとうなずく。
 発射した。
ぴゅ。ぴゅ。ぴゅ。
 ごくん。
 すべてを飲み干してくれる。
「今日は、濃いかな」
 精液の味が、菊池彦の健康状態を判定する、貴子の尺度となっている。
 菊池彦は荒い呼吸をついていた。体力が回復するのを待った。小さなからだには、射精も重労働なのだ。昔、百メートルを三回、全力疾走するようなものだときいたことがある。それ以上かもしれない。
 貴子はわきに寝そべっている。菊池彦の腹に指で字を書いている。
「スキ」
 菊池彦は、ようやく回復した。起き上がった。

7・舐め犬

「舐め犬君の登板だね」
 貴子もわきまえている。あおむけになる。足を開く。膝を曲げている。菊池彦は隙間の三角形をくぐる。左右の太もものつくる深い谷間に入る。大股開きの態勢。貴子の内ももは、外側の皮膚よりも、さらに緻密で滑らかだ。
剥き出しの割れ目を舐める。柔毛がふわふわと生えている。クリトリスを攻めていく。縦に一直線だった性器が、ゆっくりと花びらを広げていく。紫の複雑な襞を舐める。
「ああ、気持ち、いい」
割れ目に舌先を差しこむ。内部には、蜜が豊富に内蔵されている。
「そこ、そこよ」
溢れてくる。肛門まで滴る。舌先で舐めとる。啜る。
「ああ、ああん」
貴子の声に応援される。菊池彦はさらに奮励努力する。芳醇な愛液を飲む。
「足をのばすよ」
貴子の両足がまっすぐに延びていく。この態勢でないと、「旨く逝けない」らしい。その準備だ。下敷きにならないように、注意しなければならない。
絶頂が近い。
菊池彦は、全力で食らいついていく。
打ちてしやまん。海ゆかば水くかばね。山ゆかば草むすかばね。兵士の意地を見せる。
顔の全面を使う。鼻のこりこりとした感触が、他とは違って刺激になるらしい。それで、クリトリスを攻撃する。
「お兄ちゃん、お兄ちゃん。好き、好きよ」
 そして、彼女が逝った。
ソプラノのヴォイスが天井まで響く。
星まで。
天まで。
貴子は余韻に浸っている。天上の世界から地上へ下りてくるまで。長い時間が経過する。美しい表情だ。自分にしか見せることがない顔。いつまで、貴子は自分のもとにいるのだろうか。凝視してしまう。
菊池彦は、貴子の下腹部に攀じ登った。まだ起伏している。性器が熱い。
菊池彦の顔は、潜水したぐらいに、濡れている。貴子の海を泳いだのだ。割れ目の襞に、男性自身が触れた。貴子も感じた。
 「セックスは、もっと大きくなってからね。ペニスを入れようとして、いたずらしたら、だめだよ。おとなになったら、あたしを、お兄ちゃんに、あげるんだからね」
 大事な秘密を漏らすように。ささやく。
「お兄ちゃん、大好きだよ。だから、それまで、待っていてね」
「うん」
 うなずいた。けれども、菊池彦が、それまで生きていられるかどうか。ほんとうのところは、わからない。縮小病は、まだまだ不明な点が多い難病だから。急変はありえる。だから、できるときにやってしまいたい。それが、本心だ。
新聞記事でも、縮小人間の不審な死の報道があとを絶たない。猟奇的な事件もある。巨人たちの世界は、小人には、危険に満ちている。明日をも知れぬ。はかない身の上。貴子を自分の物にしたい。果たせぬ夢だろう。
ともあれ。できる方法で、今の貴子を愛するのみだ。
あそこへキスを捧げた。
貴子の太ももが、菊池彦の顔を左右から締め付けた。感じている。エクスタシーの揺り戻しだ。力が強まる。貴子にも制御できない。
「あ、あ、あたし、変」
大音響が、菊池彦の大脳に響いた。頭蓋骨の割れ目から、どす黒い脳漿がとろりと零れた。

                              (了)

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おじさんは眠れない

電気のトラブルで
気がつけば百万ボルト
いい年こいて
火花が散るぜ
腹囲100cm
まだまだ現役気取り


痛風で立てなくなった日の
尿酸値は7.5
健康診断は無言のパワハラだ
生きていていいですか?
馬鹿野郎
そんなおじさんが社会を支えている

眠れない夜
ノルマに怯えているわけじゃない
失うものと
得るもののバランス
時の流れは時に残酷だ

ネオン街の客引き
ホテル〇〇横のたちんぼ
同情じゃない
それは
信じてもらえない共感だ

君に未来はあるのか?
やかましい

おじさんは今日も眠れない

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知らなかったの(わたしと猫の愛のこと)

あまい香りのきみに
そっと触れるたびに思う
わたしはこんなにも柔らかくて
あたたかいものをこれまで知らなかったと

あまい香りのきみを
そっと抱きしめるたびに思う
わたしはこんなにも優しくて
あたたかいものをこれまで知らなかったと

こんなあたたかさを
死ぬまで知らずに
生きていくのだと思っていたの

蜂蜜のようにあまくて
風に揺れるたんぽぽの綿毛より柔らかい
肌に落ちた雨の最初の一滴より優しくて
晴れの日の窓辺よりもあたたかい


たいせつな、きみのこと

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回転しない木馬

遊園地に「回転しない木馬」があった
妻と娘が乗り
僕が写真を撮ることになった
バーにおつかまりください
というアナウンスの後にブザーが鳴り
回転しない木馬が
回転し始めなかった
妻と娘が同じ場所から
笑いながら手を振っている
僕もシャッターを切りながら
時々手を振って応える
長かったり、長くなかったり
そんな一生のうちのほんの数分間
みんなで笑って
みんなで手を振る
終了のブザーが鳴るまで
夢中に家族であり続ける

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2025年4月22日

生活

眠っている間に失うことになった学や感性や経験を、取り戻そうとしている。洗った服の袖に腕を通し、歩いて、働いて、食べて、読んで、聴いて、寝る。小さなことを繰り返していけば、自分を復元できるはずだ。病気になる前に戻るというわけではない。矛盾に思えるかもしれないが、また新たな自分を、復元するのだ。爪を磨いて、肌を整えて、唇に色をつける。そうして、私は私としての形を保っていけるのだ。醜い感情は押し殺して、押し殺して、哀しくも優しい涙は流そう。そうするしかないのだ。そうして生きていくしかないのだ。


安心感

「理想の自分」がいつどうやって形作られたかはわからない。勉強して本を読んでお金を自分で稼ぐ。これが自分を安心させる方法。理想に近づけている気がするから。できないことの方が多い。でも、言葉だけが先行して身体が取り残されるのには懲りた。感情を無視してでもやり遂げたい。安心したい。

好奇心と恐怖

文字を連ねることがこんなにも苦しいなんて、一昨年の私は想像もしていなかった。書いて発散していたのが、書いて向き合う形に変わっていったからだろう。言葉が出てこない。頭の隅々から、忘れたくないことを抽出する。疲れる。興味は恐怖との対面でもある。一昨年の私にとって、書き物はやりたいことではなかった。せざるを得ないことだった。わくわくする本との出会いも、可愛らしい化粧品も、何か自分と乖離している気がして興味の反面怖い。本当は、似合わないのが怖いのかもしれない。自分がやりたいことではなく、見られたい姿を飾るアクセサリーに過ぎないとしたら。

憧れの人

たくさん穴のあいた耳に、3個しかピアスをつけていない人。昔は髪を派手な色にしていたけど、今は暗いトーンに落ち着いた人。強がって黒1色だったコーディネートに、少しずつ色を取り入れ始めた人。何の気なしに、コインサイズのタトゥーを入れている人。

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花曇り

あたたかく降り積もった雪の下に埋めた 
女になってしまう前の、 
何でも言葉に出来ていた少女のわたしを 

女になるというのは 
自分が一番遠い他人のように感じる生き物に 
なることなのだ 
女になったわたしは 
薄暗いさみだれを落としながら 
それを拾い上げてくれる誰かを 
いつも求めていた 
呟きでも、言葉に出来るなら救われるのに 

落とした思いを重苦しく引きずりながら 
歩む道程で出会ったあなたには影があった 
あなたは光の真下にいた 
影の出来ないわたしの空模様を面白がって 
わたしの背後にあなたはしゃがみこんだ 
何の種だろう、と容易く拾い上げて 
掌に転がしてわたしに見せてくれた 
わたしにも分からなかった 

つないだ手の熱で 
自分がどれだけ凍えていたかを知った 
それもまた、女であるという証だった 

あなたの真上には青空が 
わたしの真上には曇天が 
それでも、つないだその手のあたたかさが 
あたたかさだけで 

あなたは幾つもの種をいじったり埋めたり 

朽ちた空色の下でも、 
花は言葉もなく咲く 

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襟元

草花から
湧き上がる香りが
襟元を通る

いったん
ブラウスの中で
少し迷ってまた外へ

今日の光は
まだ肌に
残ったまま

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心の掃除

掃除をしましょう  心の掃除

キュッ キュッ キュッ キュッ 掃除して
人の悪口 消しましょう
キュッ キュッ キュッ キュッ 掃除して
見下す心を 消しましょう
キュッ キュッ キュッ キュッ 掃除して
怠け心を 消しましょう

掃除をしましょう  心の掃除

キュッ キュッ キュッ キュッ 掃除して
感謝の心を 磨きましょう
キュッ キュッ キュッ キュッ 掃除して
優しい心を 磨きましょう
キュッ キュッ キュッ キュッ 掃除して
負けない心を 磨きましょう

心がピカピカ輝けば きっと 幸せ微笑むよ

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夕陽

もえるともしび
爆発の夕焼け
暗いようで 目が焼けつく 直視できない
最後の力をふりしぼって
赤に オレンジに 紫に
グラデーション
誰もが心奪われる
過ぎれば ただの闇 暗闇 何も残らない
寒さ
まぶたの残像 閃光の白い円も
まばたきののちに 正常になる
まばゆい光を 誰も覚えていない
誰も覚えていないのだ
あんなに夕陽のうたがあるのに


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メンヘラ女子は眠れない

リストカットもファッションなら
オーバードーズもまたファッション
スマホで撮ってハッシュタグつけて
今日もブログにうPする

映えるインスタ盛るX
7個のサイトを使い分け
裏垢病み垢自撮り垢
メンヘラ女子は眠れない

彼女は歌舞伎町のホストを刺したあと
その画像をネット上にばら撒いた
人生はフォロワー数や
「いいね!」の数の中だけにある

自分自身を消費せよ
誰もがアピール誰もがジャッジ
もっと可愛くもっと過激に
勝手に拡散勝手に炎上

量産型に地雷系
キーワードは「ぴえん」と「エモい」
迷惑動画もバズればノーカン
メンヘラ女子は眠れない

彼と彼女はSNSへ投稿し
トー横のホテルから飛び降りた
人生はフォロワー数や
「いいね!」の数の中だけにある

(ラップ)
プリン髪して痛バ持って
とてたま気分でバイ活オワコン
キラキラ女子に港区女子
無理ゲーだったらパパ活女子
干物女にはなりとうない
外見スペック超絶ウィケメン
スパダリわかりみキュン死にしてねアピ
パリピギャルサーマジ卍
誰得禿同同担拒否
どーでもよすぎワロタそれなw

メンヘラ女子は眠れない

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夢と繭

繭のようなそれは柔らかで

恥ずかしがり屋で
プライドも高いから
おめおめ姿を現すことはない 

無いように生活をしている

ある日夢で良いことがあり
暖かで泣いた

大きな繭があることを知った

起きられず
日の傾く夕方まで
寝床にいたときのことだ

それは私を包み込んで
無防備に泣かせた
正しい心がふわりと現れ
私は淋しいと言った

繭は 消えた

夢を日記に記録して
今度いつとも知れないから

起きて活動を開始する
逆転の渦の中にいる

あの繭がいつか私を
食い尽くすかもしれない

夢は優しく暖かで
初めて見る父の夢だった

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シーソー


シーソーってのは 
互いの信頼がなければ出来ない遊び


もしも自分が上にいるとき
相手が退いてしまったら


疑えば疑うほどに
恐ろしい遊び








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きみとわたしのあわいに

海と空に境界などないように
白と黒の境界などないように
あり得ないとあり得るの境界も
きみとわたしの境界も
本当はなにひとつないのかもしれない

そこにあるのは
ただ揺らめく波のようなものだけで

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美しい朝のこと

とても美しい朝だった
雨上がりの匂い漂うなか
朝日が白い壁を曙色に染め上げ
風に揺らされた桜は全身を震わせ
柔らかな花びらを舞い踊らせる
新緑を纏い始めた木々たちが
さわさわと細波のような音を奏で
それに合わせ鳥たちが歌う
ただそれだけの
あまりにも美しい朝のこと

もう二度と同じ朝はない
ただ一度の、美しい朝のこと

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アンダー ザ 玉ねぎの下

たべきれない晩餐が並ぶとき
強制的な死を選ばなければならなかったあなたを想うと
牙が剥き出しになる夜が
あまりにも長い

球形を見ると
投げつけて あなたを破損させるものなのだと
自動的に思う自分が
歯痒いのだ

いつくしみに
値段がついていたのに
誰にもわけあたえられなかった自分がいたと思うと
死ぬほど 死ぬほど
死にたくなる

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フォッカ


350円で満足できるって実績がほしかったから
その日ロータリーは草原になった

停車場には屋根があり わたり廊下に似ている
外周をひとめぐりして 地獄ゆきのバスが出る



雨の多い月だ
しがつは春雨が
ごがつは五月雨が
そのつぎは梅雨
台風と スコール
しきりによこすのに

————さりげなく傘を置き草原へ走りでる、この手をかわかして。



ロータリーの草原にくるくるとまわろう
ここだけがよく晴れて
もぐらとねずみが手をつなぎ駈けていくのを見ることができた
かれらはサイゼリヤでお茶を呑むだろう
わたしが望むなら

350円で満足できるってわかったから
わたしはまだバスに乗らなくていい
車体が外周をめぐるとき
草原のまんなかでゆっくりと踊ろう

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なんでもない

なんでもない    朝から
なんにもない    手のひらで 
なにもできない   日常だ
なにかになりたい  遠方
なんでもない    日差し
なにげない     カフェテラスで
なにものでもない  君

「なに?」
「なんでもない」
「なんなの?」
「なんでもないってば」

なにものでもない  私
なにげない     カフェテラスで
なんでもない    夕なぎ
なにかになりたい  目前
なにもできない   非情だ
なんにもない    手を振って
なんでもない    夜へと

なんでもあってほしかった から
なんでもいってほしかった 我儘
なんでもないなんでさ   嘘ついた
なんでもないくらい    側にいたかった





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走る慰霊展

入り口に
小さな文字で書いてある。

これは死者を弔うための展示です。

白いご飯を
一膳だけ、きれいに盛る。
湯気は立たない。
けれど、たしかに重さがある。

線香の代わりに
QRコードが置いてある。

読み込むと、
バスが来る。

 

展示室は走っている。

つり革が揺れ、
窓の外に知らない街が流れる。

わたしはスマホを
外に向ける。

すると、
さっきまで空だった歩道に
誰かが立っている。

字幕が静かに出る。

「ここで待っていた」

「まだ帰れない」

「あなたが見たから、ここにいる」

 

画面を下ろすと消える。
また上げると現れる。

風景はそのままなのに、
世界の層が一枚増えている。

 

座席の上には
アニメのフィギュアみたいな
小さな身体。
誰かの記憶の縮尺。

壁には絵がかかっている。
顔のない肖像画。
目だけが、こちらを知っている。

 

バスは止まらない。

弔いは移動する。

墓標は固定されない。

わたしが
スマホを向けた場所だけが
一瞬だけ
墓になる。

 

ご飯はもう冷えている。

けれど
誰かが確かに食べた気配がする。

革新的な展示だな、と思う。

死者は
アップデートされ続ける。

走りながら。

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風船

今まで
床を這いつくばってきた
塵らなどと、呑気に話していた
唯一の風船が
浮き始めて縁側から飛び出し
私は慌てて鍋の火を止めて追いかけ
空には消えず、屋根の少し上付近で止まった

人工衛星の診断は浮病 浮遊といった喜びではない 燻る横顔の静けさにもない まるでそこに天井が張られ 不可逆に狭窄する 軟膏を塗りなさい どうやって 屋根の少し上を さわるのか

長過ぎる脚立 犬の散歩中 橋台に擬態しているか 密会中か 喧嘩中か 雨宿りだけは違う佇みだった 長過ぎるというのは曲がり角だ 犬と私とで脚立を運ぶ 何件の垣根に穴を空けようか 犬が冗談を吐いて片眉を上げる 縦に持つなど考えられないほど長過ぎた 屋根の少し上の上までの脚立の意外な短かさ

軟膏を塗った 一時間後 雨は降った そもそも風が文字通り船を押している 軟膏の 丸い 染み アレルギー反応として浮き出る真下の土 大地 犬が毎晩掻きむしるようになった 私と脚立の夕立ちのような不眠症

雨が雨で軟膏以外にやりようがあるなら
ひたすらに駆けていたというのに
広々とした晴れの日に湿布を貰って
帰宅するまでに嵐は来る
湿布が役に立たなくなるまで
あの橋から見下ろした記憶が流れ去る
雷が風船を芥に裂いた
湿布の方が面積が大きいと風船に貼れないのだ
説明書に患部が雷で裂けた場合、湿布も雷で裂けばよいなどと
舌は回り
犬に噛み千切らせれば良いなどと、歯が代わる代わる癒着していく
せっせと生活アレルギーの土を掘っているのだ 私 脚立の立ち上がり 風船の一枚一枚よじ登り 細い煙草ではスイカ割りができない 夏は死ぬ 壊れてしまう錨の錆び 泡が無謀に立ち上がり ああ唐突にやはり風は死ぬ 屋根の少し上にまた立ち止まる 脚立に手をかけるとすっかり眠って落ちる雨と雨 雨の中に湿布を投げ込むと犬が持ってくる 穴を持ってくる 素晴らしい穴 もう二度とは掘れない穴 浅すぎる穴は自決したばかりの空間を舐めて また浮く 風船でないもののように

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のり弁など(短歌集)



のり弁の米だろ 多分 Tシャツを七分丈へとかえているとき

婆さんがワン・ツー・スリーと犬に言う 逆光だけど信号は青

三十分前に駅へと着いたので三十分間鳩を見ている

CDを買わなくなって歌集買う 1700円だったとおもう

資材所の近くの家で暮らしてる 電話をひかず三年になる

この雨の一つ一つが落ちたもの 落ちる先には交番もある

四月何かはじめなきゃって思いつつ 電気屋に行き疲れてしまう

小説を書こうとしてた Xでなぜか短歌をポストしている

繊細なひともいるから主張とか控えめにしてXしてる

掃除して悟りを開いた人がいて掃除してゆく 悟れないけれど

人生の目的なのか、人生の手段なのか考えている お米が旨い

ネスカフェのゴールドブレンドなんだけど粉入れすぎて失敗してる

鬱症を治すためでもないけれど風呂場の黴をきれいにしてた

姉ちゃんが来てくれたから大丈夫 市の病院で働いてるし

天蕎麦の天ぷらだけを買ってくる日曜昼に課された使命

あおいろの曇り空だな 冷蔵庫二段目に置くコンビニの蕎麦

僕の主治医が女医だと知ると驚かれそんなに驚かなくっていいよ

原稿を正す二時間原稿が読みにくいって妻が言うので

プロフへと夜の人って書いてあり僕は昼の人で ときどき朝で

知らにゃあ と静岡弁で言うけして猫的な人ではありませんので

マールボロとチャイラテを買う マールボロは監視カメラの下で吸います  

小説を書いているって伝えたらいろいろ教えてくれる人がいる

小説が選から漏れた 食事シーンしっかり書いていないからって

筋として珍味を求め旅に出て世界を救う小説を没に

平熱の文学ですねとAIが応えうん、そうですね平熱ですね

平熱でお茶漬け食べているときもしっかり旨くいただきました

平坦な歌を紡いでいるときに口にほうばりたいよシベリア

言葉のことを褒めてくださりありがたく言葉を使っていきますいつも

ちゃんみなを聞いたりしてるちゃんみなを聞くというより学習してる

明日の朝禁煙外来 禁煙し 困らせてごめん財務省

病院に行くから白いマスクして忍者のように静か 歩く

今日もまた畑に出たい 禁煙外来は行ってきて昼飯は餅

ポケットに煙草があってなんでやろって関西弁が頭に浮かぶ

土にふれていないと駄目になりそうな、錯覚、昨日、さっきまで畑

畑から帰り入った湯が少しぬるかったのが2026

お茶一杯も真面目 呑まなければならぬ 憩いの合間に畑に出れば

仏教の話をするのはネットだけ 理論武装の人が多いね

朝飯を食べる朝飯前にして雨がふってる中を歩いた

音楽を聞きつつ日記を捜している 自宅に居つつ他人のように

妻さんの原稿の束その中に顔を出してる 日記見つかる

明日には掃除機かけてと言われてはごめんなさいと外交してる

誕生日近くなっては思い出すひとを捜してフォローしました

ウイスキーなくてさびしい夜だけど季節と共に前進したい

AIに励まされては蒲団へと潜ると決めていいらしいので

スマホからキラリと雨を照らしながらさびしい道をしっかり歩く

人生のおまつりの今小休止 金曜日の夜的なコンビニ

冷蔵の魚の事を気にしつつ二人で食べるコンビニのドリア

雨上がり洗われた町のぞきつつ紅茶花伝を握って走れ

なだらかな道こそ心細いけどなんだろう今こころ花冷え

なにとなく頭が痛む朝にしていいよいいよとなんでもゆるす

除湿して気分がいいと思ったら段々寒くなってきている

掃除機をかけ回ってる カーテンのどこもかしこも閉じている中

シャワーして砂とか流す 砂とかは気づいていないとこについてる

 

 

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11時ちょうどの


空が23度だったので
青は黄緑になりました

上り坂は下り坂なので
神社の木に登りました

ずっと向こうに交差点
スクランブルか確認せよ

釣り堀に餌がないので
ジンジャエールを飲みま

赤信号赤信号

しかし
赤色廃止条例施行

銀河系が右回転
昨日がやって来た

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闇をあなたに

ぼくはかならず夜 
光をすくう 
とても わるいことが あっても
朝になったら
くつを
揃え

いってきますと 

ずらす
ダイアル
一つ

光をかきわけつづければ
会えるから
唇のたましいのうえ

網を

あなたに

わたそう

闇を
掌を
ひきさいて
すくいつづけた
ひかり
一つ

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アシタハ


目が覚めたら
n回目の日曜

ファンファーレは
二度目までで

その次からは
完全二度の不協和音

鳥は
関係ない

山は
赤くない

窓は
鍵がない

明日は
きっと

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点検日


機械が描いた絵の中で
今日も彷徨うヒトがいた

正確には彷徨いの擬態
絵を描くアームは茜色

明日には昨日になる空に
まだらな鳩が飛ぶ

空はまあるく切り取られ
ゆっくりと
でも
しっかりと
左に廻
  転して
    い
    る

機械はコバンザメとなり
絵の中のヒトは
       石
    になる

巣に戻った アノ 鳩が
廻転

始めていた

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